ORIZI Group · 規制・認証ガイド

ハラールサプリメントOEMとは?JAKIM認証の流れ・期間と注意すべき原料

JAKIMハラール認証の対象範囲、マレーシアでのハラールサプリメント製造の流れ、工場に「ハラールOEM」を依頼する前にブランドオーナーが準備しておくこと。

執筆・調査:Kok Toong Hoi(製造ディレクター)・技術協力:ORIZI Group 研究開発チーム・ファクトチェック:Creaton Poh・発行:ORIZI Group・最終確認:2026年10月
開示:本記事はORIZI Groupが発行しており、当社の製造経験・サービス・能力に言及する場合があります。外部の事実に関する記述には出典を示しています。

クイックアンサー

ハラールサプリメントOEMとは、JAKIM(マレーシア・イスラム開発局)が運営するマレーシア公式のハラール制度のもとで、工場・原料・工程の認証を受けた受託製造メーカーのことです。認証は製造工場と個々の製品の両方に付与され、製品自体の認証が下りればマレーシアのハラールロゴを表示できます。認証済みの工場で新しいサプリメントを作る場合、全原料のハラール書類がそろっていれば、製品認証で加わる期間は通常「数か月」ではなく「数週間」です。

この記事のポイント

全体像は、ORIZI GroupのハラールOEM製造(マレーシア)のページで紹介しています。JAKIM認証工場で製造し、インドネシア向けには、プロジェクトごとにMUI/BPJPH認証を申請します。

目次

ハラールサプリメントOEMとは?

ハラールサプリメント(ハラールサプリ)とは、原料・製造工程・保管がハラール要件を満たし、ハラール認証の対象となるサプリメントです。ハラールサプリメントOEMとは、マレーシアのハラール規格の認証を受けた施設で、ハラールであることが確認された原料を使い、ブランドオーナーのブランド名でサプリメントを製造する受託製造メーカーのことで、完成品はハラール認証とマレーシアのハラールロゴの対象になります。認証制度は、JAKIMが公式のHalal Malaysia Portalを通じて運営しています。ブランドオーナーにとっての実務上の意味は、ハラール適合は原料調達・生産・保管の段階で組み込むものであり、アートワークの段階でロゴを付け足すものではない、ということです。

このカテゴリーで製造メーカーを比較する場合、当社の食品区分の製造範囲はマレーシアでのハラールサプリメント製造(英語)で、ハラール以外にも当てはまる評価基準はマレーシアの健康食品OEMメーカーの選び方(英語)で紹介しています。製品カテゴリーの全体像は「サプリメント・健康食品OEM」をご覧ください。

JAKIMハラール認証の対象範囲は?

JAKIMのハラール認証は、原料、施設・設備、工程・取り扱い、人員・管理体制の4つの領域を対象としています。

対象領域 確認される内容
原料 加工助剤や香料(フレーバー)を含む、すべての原料のハラールステータスと裏付け書類
施設・設備 専用ライン、または適切に洗浄されたライン、非ハラール原料との区分、害虫管理、衛生管理
工程・取り扱い 非ハラール物質の混入を防ぐ生産・保管・包装・物流の手順
人員・管理体制 社内ハラール委員会またはハラール監督体制、教育訓練、文書化、トレーサビリティ

ここから2つのことが言えます。第一に、認証は製品間で引き継げません。認証工場で新しい処方を発売する場合も、その製品自身の原料エビデンスをそろえて、認証の対象に加える必要があります。第二に、原料サプライヤーの変更は「ハラール上の変更」です。代替原料は、使用前にその原料自体の適切な書類が必要です。

ハラールサプリメントOEMの流れと期間は?

ハラールサプリメントのOEMは、ブリーフと実現可能性の確認、原料の適格性確認、処方開発と試作、製品認証、生産・保管・出荷の5段階で進みます。

  1. ブリーフと実現可能性の確認。剤形(粉末、飲料、グミ、ゼリー)、ターゲット市場、表示したい訴求(クレーム)を決めます。工場は、ハラール上の注意が必要な成分がないかをコンセプト段階で確認します。
  2. 原料の適格性確認。各原料をハラール証明書または適切な書類とともに調達し、問題のある原料は置き換えます(例:牛由来ゼラチンを、認証済みの供給源のゼラチン、植物由来のゲル化剤、または適切な書類のある海洋性コラーゲンに置き換える)。
  3. 処方開発と試作。通常のOEMプロジェクトと同じように開発を進めますが、どの改訂でも、適格性を確認した原料リストを崩さないようにします。
  4. 製品認証。製造者が、新製品を自社のハラール認証の対象に加えるよう申請し、原料の書類一式と工程の詳細を公式システムで提出します。
  5. 生産・保管・出荷。工場のハラール管理のもとで製造します。製品認証が下りた後は、ラベルにマレーシアのハラールロゴを表示できます。

期間の目安:書類がすべてそろった原料を使い、すでに認証を受けたマレーシアの工場で食品区分のサプリメントを製造する場合、ハラールの手続きで加わる期間は、通常8〜16週間のOEMスケジュールに対して数週間です。書類のない原料がひとつあるだけで、申請手続きそのものよりはるかに長い時間がかかることがあります。

ゼラチンカプセルは使える?ハラールサプリで問題になりやすい原料

ゼラチンは、ハラール認証を受けた供給源のものであれば使用でき、そうでなければペクチンやカラギーナンなどの植物由来の代替原料に置き換えます。サプリメントでハラール上の問題になりやすい原料は次のとおりです。

原料ごとの考え方は「製品がハラールになる条件とは?原料から解説」でもまとめています。

OEMでもハラール認証は取得できる?

はい。ハラール認証工場にOEMを委託すれば、製造者が新製品を自社のハラール認証の対象に加える申請を行うため、ブランドオーナーの製品もハラール認証を取得できます。ハラール認証は製品・施設・工程に付与されるもので、ブランドオーナーの宗教は問われません。経営者の属性にかかわらず、マレーシアのハラール認証工場で製造した製品の認証は日常的に行われています。

ブランドオーナー側で準備しておきたいのは、原料リストと、表示したい訴求(クレーム)です。工場へのブリーフの前にこの2つをまとめておくことが、現実的なハラールのスケジュールを組む近道になります。

ORIZIの視点

マレーシアで食品区分のサプリメントを製造してきたORIZI Groupの経験では、ハラールで大きな遅れにつながるのは処方上の問題ではなく、書類の遅れです。キャリア溶剤の書類をすぐに出せない香料メーカーがひとつあるだけで、ほかの準備が整っているプロジェクトが止まってしまいます。当社では、試作を始める前に適格性を確認した原料リストを確定させ、改訂のたびに未確認の原料が入り込まないようにしています。なお、ハラール要件とその解釈を定めるのは製造者ではなく認証当局です。最新の正式な要件は、公式のHalal Malaysia Portal(JAKIM)で確認できます。

注意点・よくある失敗

よくあるご質問

マレーシアでは、サプリメントのハラール認証は義務ですか?

いいえ。マレーシアでは、サプリメントや食品のハラール認証は任意です。ただし、ムスリムの消費者への適合を示すものとしてビジネス上の重要性が高く、認証製品を優先または必須とする小売・流通業者も多くあります。

新しいサプリメントのハラール認証には、どのくらいの期間がかかりますか?

すでに認証を受けたマレーシアの工場で、原料の書類がすべてそろっている場合、食品区分の新製品を認証の対象に加える手続きで加わる期間は、通常数週間です。長い遅れの原因は、多くの場合、原料の書類不足です。

ムスリム以外が経営するブランド(日本企業など)でも、ハラール認証は取得できますか?

はい。ハラール認証は製品・施設・工程に付与されるもので、ブランドオーナーの宗教は問われません。経営者の属性にかかわらず、マレーシアのハラール認証工場で製造した製品の認証は日常的に行われています。

ゼラチンカプセルやグミも、ハラールにできますか?

できます。ゼラチンはハラール認証を受けた供給源のものを使うか、ペクチンやカラギーナンなどの植物由来の代替原料に置き換えます。牛由来・海洋由来のコラーゲンは適切な由来の証明があれば使用でき、豚由来のコラーゲンは認められません。

マレーシアのハラル認証は、海外でも通用しますか?

JAKIMの認証は、国際的に特に広く認められているハラールマークのひとつで、多くの海外ハラール認証機関がJAKIMとの承認の取り決めを結んでいます。そのため、マレーシア製の認証製品はムスリム市場へ輸出しやすくなります。

原料サプライヤーからは、どんな書類が必要ですか?

各原料にハラールの裏付けとなるエビデンスが必要です。一般的には、認められた機関が発行したハラール証明書と、由来や加工助剤を明記した規格書です。製造者がこれらを、製品のハラール書類一式にまとめます。

参考資料

あわせて読みたい:ハラール化粧品とは?ハラール認証の取得方法・期間・費用、サプリメントOEMの費用・最小ロット・納期

更新履歴

2026年10月12日 — 日本語版を公開(英語版2026年7月31日公開記事をもとに日本語読者向けに再構成)

次のステップ:ハラールサプリメントのラインを計画している場合は、「ハラールOEM製造(マレーシア)」のほか、ハラールサプリメントの製造体制(英語)や、噛んで食べるタイプのハラールグミの製造(英語)をご覧ください。実現可能性の確認は、お問い合わせからブリーフをお送りいただければ対応します。飲料もあわせて検討する場合はマレーシアでのハラール認証飲料の製造(英語)も参考になります。